アセクシャル・ノンセクシャルを自覚するタイミングとは?
現在セクシャリティのあり方は多様化しており、LGBTQ+以外にもアセクシャルやノンセクシャルなど、さまざまなセクシャリティが存在します。そして、セクシャリティは生まれつきのケースと後天的に気づくケースの2つに分かれます。
では、アセクシャル・ノンセクシャルの方が自分のセクシャリティを自覚するのは、どのようなタイミングなのでしょうか。
今回はアセクシャル・ノンセクシャルを自覚するタイミングやそのきっかけ、人口に対するアセクシャル・ノンセクシャルの割合などを詳しく紹介します。
目次
アセクシャル・ノンセクシャルを自覚するタイミングは比較的遅い!?
ゲイ・レズビアン・バイセクシャルの方は、自認するタイミングが比較的早い傾向にある反面、アセクシャル・ノンセクシャルの方は、自認するタイミングが遅い傾向にあります。
セクシャルマイノリティの認知度が現在より低かったほんの数年前までは、なかなか自分で気づくことができず、遅い方で30~40代以上の方もいらっしゃいました。
実際、カラーズへご相談にお越しいただくアセクシャル・ノンセクシャルの女性で、「自分がそうかもしれない」と気づいたタイミングの多くは「婚活を始めてから」でした。つまり、婚活をしていなければ、自分のセクシャリティに気づかないままだった人もいるということです。
ただ、ここ最近ではドラマや漫画などで「アセクシャル」「ノンセクシャル」というワードが出てくるようになったため、ワードの認知度上昇と同時に自認率も上がっています。そのため、現在では10~20代で自分のセクシャリティを自認する方も増えているのが現状です。
アセクシャルとノンセクシャルの違い
アセクシャルとノンセクシャルは、他者に対して性的欲求を抱かないという共通の特徴があります。2つの違いは、他者に対して恋愛感情を抱くか抱かないかです。
アセクシャルは、他者に対して恋愛感情も性的欲求も抱くことはありません。そのため、男女で友達以上の関係を築くことが難しいといわれています。
一方のノンセクシャルは、他者に対する恋愛感情の有無は言及されず、「他者に対して恋愛感情は抱くけど性的欲求は抱かない」という人もいます。そのため、男女で恋愛することはできるものの、相手から性行為を求められることに辛さを感じている方がいるようです。
カラーズ成婚者でノンセクシャルの佐藤さんが、体験談をブログに書いてくれてますので、合わせて参考にしてください。
Vol. 22 ノンセクシャルの自認から友情結婚に至るまで>>
関連記事:アセクシャルとは?特徴・割合・ノンセクシャルとの違い
アセクシャル・ノンセクシャルと自覚するきっかけ一覧
アセクシャル・ノンセクシャルと自覚するきっかけとして挙げられる内容を、2つのセクシャリティに分けて、それぞれ一覧にまとめました。アセクシャル・ノンセクシャルの方がどのようなきっかけで自覚しているのか、参考程度にご覧ください。
アセクシャルと自覚したきっかけ一覧
アセクシャルの方が自分のセクシャリティを自覚したきっかけには、以下のような内容が挙げられます。
▼アセクシャルと自覚したきっかけ一覧
- 人として友人として「好き」だとは思うけど付き合いたいと思わない
- 恋愛感情を向けられたとき同じようにお返しできない
- 付き合ってみたけど友人と恋人の違いが分からない
- 友人や同僚と思っていた人から恋愛感情を向けられると気持ち悪くなる
- 付き合った相手から「僕/私のこと好きじゃないよね?」といつも言われる
- 恋愛感情や性的欲求がどういう感情か分からない
- 手を繋ぐことやハグなどのスキンシップすら避けたいと思う
- 相手に性行為を求められるから応えるけど何がいいか分からない
- 頑張って性行為を試みても最後までできたことがない
- はじめは頑張って性行為に応えていたけど回数を重ねると無理になった
- 性行為を楽しめず、むしろ嫌悪感や不快感を抱く
- 性行為をすることなんてあり得ないと思う
ノンセクシャルと自覚したきっかけ一覧
ノンセクシャルの方が自分のセクシャリティを自覚したきっかけには、以下のような内容が挙げられます。
▼ノンセクシャルと自覚したきっかけ一覧
- 恋愛感情はなんとなく分かるけど性的欲求がどういう感情か分からない
- 恋愛感情を持って付き合っているけどキスやそれ以上の行為を求められるのが辛い
- デートは楽しいけど性的な雰囲気を出されると帰りたくなる
- 相手に性行為を求められるから応えるけど何がいいか分からない
- 頑張って性行為を試みても最後までできたことがない
- はじめは頑張って性行為に応えていたけど回数を重ねると無理になった
- 相手を好きで付き合ったけど性行為をしたら嫌いになった
- 性行為を楽しめず、むしろ嫌悪感や不快感を抱く
- 性行為をすることなんてあり得ないと思う
アセクシャル・ノンセクシャルの割合
イギリスのBogaertによると、人口の約1%が、これまで誰に対しても性的に惹かれたことがないアセクシャルであるといいます。
ノンセクシャルも人口の1~3%程度いるといわれていますが、自分のセクシャリティを自認していない人も含めると、アセクシャルもノンセクシャルも実際はもっと多いことが予測できます。
また、アセクシャルは男性より女性に多い傾向があり、カラーズの友情結婚に興味をもってくださった女性のうち約40%が、男性のうち約6%がアセクシャルという結果でした。このように、アセクシャルの割合は男女間で大きな差が生じています。
その理由としては、「女性は性器の形成上から性的興奮に鈍感なところがあるため」や、「男性は生物学的に子孫を残さなければならないという本能が強いため」などと考えられていますが、明確な理由は分かっていません。
アセクシャル・ノンセクシャルの人に知って欲しい「友情結婚」
一般的に、結婚したら当たり前とされている性行為ですが、他者に性的欲求を抱かないアセクシャル・ノンセクシャルの方にとっては、相手から求められることを辛いと感じることが多いでしょう。
そこで、アセクシャル・ノンセクシャルの方に知って欲しいのが「友情結婚」です。友情結婚は、愛情や友情などの気持ちのつながりのもとで結婚することを指し、夫婦間で性行為がない点以外は一般的な結婚と変わりありません。
友情結婚であれば、互いに性行為がないことを前提に結婚するため、結婚後に相手から性行為を求められることもなく、アセクシャル・ノンセクシャルの方が自分らしいライフスタイルを築くことにつながります。
「性行為ができないから結婚できないかも…」「自分に恋愛結婚は無理…」と悩んでいる方は、ぜひ友情結婚を選択肢として考えてみてください。
友情結婚を希望する女性の約80%がアセクシャルかノンセクシャル
カラーズで友情結婚に興味があるとお問い合わせいただいた女性の約80%がアセクシャルもしくはノンセクシャルの方でした。
さらに、カラーズで成婚された女性の201人中90人がアセクシャル、95人がノンセクシャルと、アセクシャル・ノンセクシャルの割合は92%にものぼります。
このように、アセクシャル・ノンセクシャルと自認している方が友情結婚を希望するケースは多い傾向にあります。
まとめ
アセクシャル・ノンセクシャルを自覚するタイミングは、生まれつきの場合もあれば後天的に気づくケースもあるなど、人によってさまざまです。なかには「婚活を始めてから気づいた」と婚活をきっかけに、自分のセクシャリティを自認するケースもあります。
「自分は恋愛結婚できないかも…」と悩んでいて結婚を望んでいる方は、自分のセクシャリティがはっきりしていない場合でも、一度カラーズの入会相談にお越しください。
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