LGBT・マイノリティ
ゲイ・カミングアウト・親〜隣の家族は青く見える(ネタバレ2)
こんにちは
カラーズスタッフのケンです。
またまた前回(不妊治療とは?〜隣の家族は青く見える(ネタバレ)>>)の続きです。
記事を書いているとドンドン気持ちが入ってきてしまって、文章が長くなりまくりです。大事なことは伝わっているのだろうか??
ていうか、そもそもこんなに長い文章をちゃんと読んでいる人が果たしているのだろうか??
今回はゲイカップルの話を書こうと思います。
◆いまどき?ゲイカップル◆
今回の話の中心は、コーポラティブハウスに住む男性二人。
広瀬渉(わたるん)&青木朔(さく)のゲイカップルです。
関連:そもそもゲイって何だろう?
わたるんはそれなりの設計事務所に勤務する一級建築士で、今回のドラマの舞台になっているコーポラティブハウスを企画している会社の社員にして、設計を手がけた人です。
一人で住む為に自分の家を建てて、そこに住もうとするわけです。
さくとの出会いは、とあるバー。
わたるん行き付けのバーで、マスターと会話しているわたるんにトイレでゲーゲーしていて、仲間においていかれたであろう若人が近寄ってきます。その若人こそ”さく”なわけです。
さくは、元彼の結婚式に呼ばれて、それに参加して腐って酔っ払っているところでした。
偶然であった二人は、そのまま・・・・。
正直ゲイの世界では良くあることですが、そのままお付き合いが始まったみたいです。
1年後にわたるんの家が建ち、引越して来たら、さくが転がり込んできてまぁ~大変。
コーポラティブハウスはご近所付き合いが大変だから、男同士で住む事なんてできないというわたるんに対して、さくが泣き落とししてw
さくは、比較的オープンなゲイで、自分から言い出さないまでも、聞かれれば答えるし、必要であれば伝える。自分がセクシャルマイノリティであることを伝えたほうが良いと思った人には積極的に言っているような感じの、いわゆる今時の子ですね。
それに比べてわたるんは、クローズドゲイ。周りにはセクシャルマイノリティであることがばれないように慎重に生きているタイプ。
そもそも、こんな二人がお付き合いしていることが不思議ではあるのですが、まぁ~好きになっちまったものは仕方ない!
さくのことを追い出せないわたるんは、ご近所さんに「甥」であると嘘をついて同居が始まるわけです。。。
紹介した後、家に帰ったさくがわたるんに鋭い質問!
僕って誰の子供の設定で甥っ子なの??
・・・わたるんったら、なんと一人っ子だったことに気がついてしまったりw
こうしてドタバタが始まる。。。
◆世間の目◆
LGBTが当たり前の言葉になりつつある昨今ですが、まだまだ世間の目は冷たいです。男性二人、しかも歳の差が親子ほどもある二人が一緒に住んでいるのは周りから見たらなんだか不思議。
教育ママの小宮山妻は何かといぶかしげな表情をしてますね。
さくはとても良い子で、ご近所さんとも仲良くしようとする。
ゲイというセクシャリティの特徴なのでしょうか?男女関係無く仲良くすることができるというか、そもそも友達に男女の区別が無いというか。。。五十嵐家の奈々とも次第に仲良くなっていき、奈々も居心地がよいのか、邪な気持ちではなく、さくと仲良くなっていきます。
そうすると面白くないのは、五十嵐旦那の大器です。
自分の妻が、若いイケメンの男子と仲よさそうにしているのを見れば、奈々大好きの大器的にはだいぶ面白くないです。
そんな中、奈々が体調不良で突然倒れてしまったのを、近くにいたさくが介抱してあげるという出来事が起こります。
ベッドに寝かしつけて心配しているところに大器が帰ってきて・・・良くある勘違い。。。奈々にはすでに自分がゲイであることを告白していましたが、大器にもこのタイミングでカミングアウト!
大器の勘違いは事なきを得たわけですが、その後の夫婦の会話が印象的でした。
「オレ、ゲイの人始めてみた。」
「アタシだってそうだよ。」
正直、リアルな意見なんだろうと思う。
でもね、本当は周りにもたくさんいるのです。だから見たのが初めてではなくて、カミングアウトされたのがはじめてというのが正しいのです。
でも、世の中の人は自分の周りにはセクマイの人なんていないと思っているので、この発言がリアルなんだと思う。。。
さて話は変わってわたるんですが、職場でわたるんに好意を持っている女性がいます。わたるんも分かってないわけじゃないけど、居心地が良いから仲良くしてしまって勘違いさせてしまう。
結構ある光景ですよね。自分の好意を持っている人って、結局居心地が良くて、相手も自分のことを好きだから気分が良くてお互いハッピーって思うけど、その関係にゴールは無くて、どちらかがゴールや変化を求めた時点でその関係性が崩れてしまうわけです。
その同僚の女が、さくの存在を知り、良いバランスを崩そうとしてしまうわけです・・・・。
正直、ここの感じは見ていてイライラしかしませんでした。ここまでやる人が本当にいるの?と思いましたが、嫉妬に狂った女性は本当に怖いです。
きっかけは、さくの一言。
わたるんは卑怯だと。相手の女性が自分に好意を持っていることが分かっているのに、ちゃんと向き合ってあげない。
その言葉を受けて、わたるんは思い切ってゲイであることを・・・伝えることはできないのですが、結婚をする気は無いことをつたえるわけです。それを聞いて、女性はピンと来るわけですよね。というよりも確信するんですね。わたるんはゲイなんだと、そしてさくと付き合っているんだと。
嫉妬に狂った女は、まず会社にわたるんがゲイであるという怪文章を送るのです。しかも感じが悪いことに、「私が処理しておいたわ!」的な発言で、わたるんに自分を良く見せようとする。
さらに、コーポラティブハウスの入口に、ゲイカップルが住んでいるという張り紙をして、ご近所さんにもばらすわけです。
もはや犯罪ですよね。ホントにマジでむかつきます。
好きな人にそんなに嫌われることしてどうするんだろうと思ってしまう。
しかしさくは強いです。
ゲイカップルが仲良く住んでます。お気軽にお立ち寄りください的な張り紙を自らするのです。すげーなこいつと思いました・・・が、クローズなわたるんとしてはそれも面白くは無いわけで、喧嘩になってしまいます。
そして、今度はさくへの攻撃が始まる。
さくのことを興信所を使って調べて、さくの弱みを攻め、あなたはわたるんにふさわしくないと罵るのです。
まぁ~心の汚い女だわ!!!
でも、いろいろあって喧嘩もしたけど、雨降って地固まるという感じで、仲良く二人でルールを決めて暮らしていく二人ですが、まだまだ試練は多くって・・・・。
◆親の存在・子供の存在◆
突然、わたるんの母親が怪我をしたという連絡が入ります。
一人っ子のわたるんは心配で実家に帰ろうとしますが、さくがついて行きたいと言い出す。
前回のゲイ騒ぎのせいで、会社をやめ独立することにしたわたるんは、スタッフとしてさくを実家に連れて行くことにしました。
実家に帰ると、母親は一人っ子のわたるんが結婚して子供を授かることを心から願っています。
「孫の顔を見ないで死ぬなんていやよ」
なんていう極大のプレッシャーを与えてくるわけですが、まぁ~それが普通の親なのかなぁ~と思うわけです。
家に帰って、さくはわたるんに対してひどい人だと言い放つ。
母親の期待に応える気がないのに、期待させたままにしておくなんてかわいそうと。。。もっともですが、そんな簡単じゃないジャン?さくはオープンだからそう感じるんだろけど、親の期待をぶった切るんじゃなくて、どこかに期待を残してあげておくのも、親孝行なんじゃないかなぁ?とかも思うわけです。
わたるんのセリフがとても印象的でした。
自分はゲイであることを隠して生きてきたし、これからも隠して生きて行きたい。だったら、山奥にでもこもっておとなしく生きればいいと思うかもしれないけど、それじゃ独りぼっちになって、周りとのかかわりがなくなってしまって、とても不安になる。
コーポラティブハウスなんて人間関係の難しい場所に住んでいるのも、会社勤めをしているのも、全部人とのかかわりを無くしてしまうのが怖いからだと・・・。
すごく良く分かるのです。
自分がそうだと認識した時点で、周りと一線引いて世間から引っ込んだところで楽しく生きることって結構簡単にできると思うんです。
それでも、それはそれでいろんな人と関わって、楽しく生きていけるのかもしれませんが、いわゆる「普通」と呼ばれている世界から、隔離されていく自分が怖いと思ってしまう。そんな気持ちを代弁してくれるような台詞たちでした。
なんて四苦八苦していたのですが、突然お母さんがわたるんの家を訪ねてきて、結局ゲイであることがばれてしまうわけです。
このときの母親の台詞もリアルだなぁ~と思いました。
病気だから治るんでしょ?
私が悪かったのかしら?妊娠してるときに○○したから?
まず、息子がそうであることを認めたくない。
一時的なものできっと「普通」に戻ると思う。
自分の育て方が悪かったのか?
このあたりの発言がリアルなのかなぁ?と。結局処理しきれず逃げてしまう母親。わたるんが何度も電話しても出てくれないし。。。。こうやって親と疎遠になってしまう人って結構いるんだろうな。
そんな中、さくが事故にあい怪我をしたと奈々からわたるんに連絡が入り、病院に駆けつけるわたるん。
受付に、大事な人なんです。一緒に住んでるんですとか説明して面会しようと必死です。
そうなんですよね。こういうとき同性カップルって親族扱いにならないから、個人情報なので教えられないとか言われるとマジで辛い。
しかしさくの怪我はたいしたこと無くて、さくを抱きしめるわたるん。
それをみる小宮山一家ですが、嫁が困り顔。でも子供はちゃんと理解しているというか、偏見は無く、一番偏見にまみれているのは自分だということを認識して欲しい。
小宮山嫁は、それまでも子供に悪影響だという理由で二人を遠ざけていたので、これで思い知って欲しい。。。
近くにこんなカップルがいるなんて、むしろ英才教育ですから。偏見を持たない素敵な人間に育って欲しいです。
さて、母親問題はさくが頑張ったおかげで解決。
さすがにこれはドラマだなと思いましたが、結局は周りからも祝福される素敵なゲイカップルになりました。
最後まで、邪魔をしていた同僚女も蹴散らし、今後も二人で仲良く暮らして欲しいと心から思うような二人でした。
二人のやり取りが、ヤフーニュースに毎回上がるくらい注目されていましたが、本当に注目して欲しいのは、ドラマの中で「駄目な対応」をしている人たちと同じことを自分がしていないかどうかです。
全てを理解するなんて無理です。そんなの、男と女だけでも無理なのに、多様なセクシャリティに関して理解するなんてぜんぜん無理。
だから、何がだめなのか?何を嫌がるのか?をちゃんと知って欲しい。
あとは基本的には普通に接すればよいのです。
無駄な色眼鏡あなたもはずしてみませんか?
ということで、ながいながいドラマの話はこれにて終了させていただこうと思います。
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