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友情結婚の妊活
こんにちは。カラーズに入会し、友情結婚(成婚退会)しました、佐藤と申します。
友情結婚は性行為がない結婚ですが、子どもを授かりたかった私は「妊活」を始めました。とはいえ、一般的な方法とは少し違うところもあるかと思います。
加えて、友情結婚だからこそ、悩んだり迷ったりした部分もありましたので、今回は妊活の計画や病院選びなどについてご紹介します。
妊活の計画
私たちは共同生活が落ち着いてきた頃、そろそろ子ども考えようか、と話し合いの場を持つようになりました。まだ焦ることのない年齢ではあったのですが、子どもは二人は欲しいと考えていたこと、仕事への復帰やキャリア形成、自身の体力などを考えたときに、早めに欲しいと思っていました。
「妊活」と言っても、私たちは人工授精を念頭に置いていたので、一般的な妊活よりもステップが早いかと思います。けれど、一度で子どもを授かれるとは限りませんので、ネットで調べた結果、最長6回はかかるだろうと想定していました。
そう考えると、まだ先でいいよね、と言っていたら時間が無くなってしまいますし、仕事や体調の都合を考えると連続で6回できるとも限らないので、なるべく早めに!と行動を移すことにしました。
妊活の選択肢
友情結婚は性行為をしないので、妊娠するにはある程度、手を加えなければいけません。
私と高橋さんは、最初から「人工授精」を選択しました。シリンジ法というやり方もあり、そちらの方が費用も掛からず、かつ自分たちで行うので病院に行く手間がないというメリットもあります。
けれど、私はシリンジ法に抵抗がありました。まず、「自分たちで」というところに生理的な嫌悪感があったのです。これはいつか書いてみたいと思っているのですが、実際に人工授精をしたとき、病院での処置であったとはいえ、やはり気持ち悪さを感じました。自分以外の人の体液が身体に入ることが、私にとっては不快でしかなかったのです。
また、病院で行った方が卵胞の状態なども見てもらえますし、タイミングが計りやすく、衛生面でも安心感がありました。
シリンジ法にせよ、人工授精にせよ、男性よりも女性の方がずっと、身体や心の負担が大きいと思います。費用や時間的な事情を考慮することも大事ですが、女性のそういった側面もぜひ理解してもらえたらと思います。
妊活の費用
当時は人工授精となると保険が効かなかったため、費用が高額でした(2022年4月から保険適用されました)。
病院にもよるそうですが、1回1~2万はかかるようでした。前述の通り、6回はかかるだろうという想定の下、6~12万はかかるだろうと予算立てをしました。
実際は、血液検査や卵管通水検査、精液検査、超音波検査、Hcg注射などがあり、想定よりも費用がかさみました。結果として子どもを授かるまでに6回もかからなかったのですが、もしなかなか授かれない…という状況であったら、かなり費用が厳しくなっていたのではないかと思います。
何回チャレンジするか、どこまで人工授精で、どこから体外受精に進むか…などはしっかり話し合いをした上で、予算をしっかりとってから進めることをお勧めします。
病院の選び方
病院は通いやすさを第一に考え、仕事終わりの夜も開いていて、土日もやっているところを選びました。
病院で一番悩んだのが、人工授精をしたい理由を何と話すかについてでした。私たちは不妊ではなく、性行為ができないから人工授精を選んでいます。本当のことを言っても良いかも、と思う反面、やはり抵抗もありました。
最終的には「半年ほどチャレンジしたけれど、なかなか子どもを授かれない」と嘘をついて受診をしました。想定通り、タイミング法という手もありますが…という話がまず最初に出ましたが、「人工授精を試したい」と言うと了承してくれました。
その病院は、患者の意見を尊重しながら不妊治療の計画を立てていくスタイルだったので、とてもスムーズに話が進みました。また、不妊治療に力を入れている病院だったため、私たちのような要望の方も多かったのかもしれません。最初から人工授精を、と希望して病院を選ばれるならば、不妊治療に力を入れていたり、不妊治療専門の病院が良いと思います。
ノンセクシャルだからこその痛み?
人工授精を行う前に、卵管につまりが無いかを確認する「卵管通水検査」を受けました。
この検査は、卵管に生理食塩水を通して検査をするのですが、かなりの痛みがありました(個人差はあるそうです)。
器具を入れて膣を広げるのですが、私はノンセクシャルがゆえにあまり慣れておらず、初めて痛みで声を上げてしまうほどでした。これって、性行為をしていないってバレるのでは…と別の意味で冷や汗をかきました。実際にバレてしまったのかはわかりませんが、特に病院の先生からは何も言われませんでした。
検査結果こそ何もなかったのですが、他の検査や、人工授精の際にもこのような器具(クスコと言うそうです)を使用するため、いつまで経っても痛くて精神的に辛かったです。
ただ、ノンセクシャルでない人でも痛みを感じたり、一方で何も痛くなかったという人もいるようで、個人差はあるのだと思います。
人工授精に至るまで
卵管通水検査の他にも、血液検査、精液検査、超音波検査がありました。
私は不妊症ではないと思っていたですが、実はブライダルチェックを受けておらず、調べてみたら不妊症だったという結果もありえました。もしそうだとしたら高橋さんとの結婚生活は続けていたのだろうか…と今思うと不安になります。
私の身近な人でも、何人も不妊に悩んでいたりします。もしブライダルチェックを受けていない方がいらっしゃれば、ぜひ成婚前にチェックをお勧めします。
検査の結果はどれもクリアし、先生からは不妊ではなさそう、というお言葉はもらっていました。けれど希望通り、人工授精を進めてもらいました。
超音波検査では、卵胞モニターという卵胞の発育や子宮内膜の厚さ、排卵の有無を調べるのですが、検査日から2~3日後に排卵すると思われるため、3日後に人工授精をしましょうと判断されました。
妊活で一番難しかったこと
妊活で一番難しかったのが、日程の調整でした。
私は基礎体温をつけていたのもあり、大体これくらいに排卵がある=人工授精をする可能性があるとわかっていたため、仕事の調整をして休めるようにしていました。一方で、高橋さんの仕事の調整ができないという事態もありました。
もしこの調整ができなければ、また1ヶ月後にしかチャンスはありません。しかも人工授精できたとしても、子どもを授からなかったら、また1からやり直し…と精神的にしんどいものがあります。
妊活で仕事をやめる、なんて話を聞いたことはありましたが、当事者になってわかるものもありました。共働きだととても大変で、周りの理解も必要かもしれません。
私と高橋さんは比較的休暇が取れやすい仕事ではありますが、そういうお仕事ばかりではないのも事実です。もし人工授精をしようと思われている方は、お仕事の調整ができるかどうかなど、しっかりとパートナーと話し合いをされてみてください。
また、検査や病院通い、人工授精後の体調の変化などの負担があるのは、圧倒的に女性側です。男性側が楽だとは言いませんが、その事実を知って、思いやりをもって生活して欲しいと思います。
次回は、実際に人工授精をしたときの事や、心と体の変化について書いていきます。