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友情結婚と妊娠期間
こんにちは。カラーズに入会し、友情結婚(成婚退会)しました、佐藤と申します。
前回は実際に人工授精をした時の流れや様子をご紹介しましたが、今回は妊娠が判明したときのことや、つわり中のことについて書いていきます。
友情結婚だからこその相手への気持ちの変化や、行動の変化について、ご参考になればと思います。
妊娠したかも?と思った身体の変化
私は生理周期が安定している方で、これまでほとんど遅れることがありませんでした。
まずいつもと違うと感じたのは、PMS(生理前に現れるこころや体の不調)が無くなったことでした。
一人暮らしの時はそこまで気にならなかったのですが、結婚してからはPMSの症状が出るようになりました。これまで無かったものが出たというよりは、結婚して家に誰かがいる状態になったので、イライラしてしまう環境ができあがったというか…。生理がくる1週間前くらいからは、高橋さんと話したくない!なんて気持ちになる日があったのですが、それがピタッと無くなりました。
これはいつもと違うぞ、と思ってからは1日1日が過ぎるのが本当に待ち遠しいかったです。少しお腹が痛めば「あ、生理がきたかも」と思って確認して、良かった違った、でもまだきてもおかしくない日数だし…と毎日そわそわして過ごしていました。けれど、日ごとに「これは妊娠しているかもしれない」と確信が強くなってきました。
高橋さんへの最初の報告
高橋さんには、体調の変化と生理が来ていないことを伝えて、妊娠しているかもしれないとだけは伝えていました。
私も高橋さんも妊娠に関しては知識をつけていて、子宮外妊娠かもしれないし、胎嚢が確認されても、心拍が確認できるまでは安心できないという認識があったので、そこではまだ事実確認という感じで、大きな喜びはなかったです。
ただ冷静に「まだわからないけど、授かっていればいいね」という感じで、日が過ぎるのを待ちました。
妊娠判定
通常の生理周期の1週間後くらいになって、初めて妊娠検査薬を購入しました。
どうせ病院に行かないとわからないし、妊娠しているなと思ったら行くんだし、買わなくてもいいかな、と思っていたのですが、1日でも早く知りたいという気持ちと、検査薬を使うことなんてそうないんだし、せっかくだから使ってみようかなぁという好奇心もあり、使ってみることにしました。
トイレで検査して、すぐにくっきりと「陽性」の線が浮かび上がりました。心の中ではほぼ妊娠しているなと思っていたので、喜びが溢れるというよりも、「やっぱりな」という確信に繋がったという感じでした。前述のとおり、心拍が確認できるまでは安心できない…という気持ちが強く、嬉しい気持ちはあったものの、まだ油断できないぞ、と気を引き締めました。
初めて子どもを見た日
次の日、早速病院に行きました。
人工授精をしたんですが、以降生理がこなくて、と伝えると、すぐに内診になりました。
先生がはっきりと「妊娠していますね」と言い、モニターの映像には黒い丸がぽっかりと浮かんでいて「これが胎嚢です」と説明を受けました。
何故か、手が震えました。ほぼ確信していたのに、目に見えるとやっぱりほっとして、良かった、という気持ちが強くなりました。子宮外妊娠の可能性が無くなったことも安心しました。
その日は心拍までは確認できなかったので、また2週間後に来てくださいという話になりました。
帰宅して高橋さんに伝えると、喜んでくれましたが、無事に安定期に入るといいね、とまだ安心できないことにも気を引き締めていました。
生活の変化
胎嚢を確認してから、食事もなんとなく気にするようになり、栄養が良いものを食べないとなぁと意識が変わりました。
好きなものが好きに食べられない、飲めないということにストレスが無いわけではありませんでしたが、その時は何より、授かった命を大事にしたいという気持ちが強かったです。
あの時あれを食べたから、これをしたから、という後悔がないように、身体を冷やさないように気を付けるなど、とにかく体調を第一に考えて行動するようになりました。
まだ顔も見ていない、形も成していない命に、こうやって気持ちを傾けて大事にしたいと思う事、思える事がありがたいなと思いました。
つわりの辛さ
妊娠期間中で最も辛かったのが、つわりでした。
ただ、通院や入院するほどではなく、仕事も変わらずやっていたので、一般的にはそれほど重い方ではなかったのだと思います。けれど、「いつになったらこの気持ち悪さが終わるんだろう……」と何回か心が折れました。
私は高橋さんのことが好きで、高橋さんとの子どもを授かったわけではありません。恋愛結婚であれば「この人との子どもを産みたい。そのために頑張ろう」と思えるのかもしれませんが、私にはその感情はありませんでした。つわりで苦しい中、高橋さん(と言わず世の中の男性)は普通の生活を続けられること、何の制限も痛みも苦しみもなく、子どもが生まれることを待っているだけでいいことに憎しみに似た感情もわきました。生物学的に仕方がないのですが……。
つわり中の高橋さんへの気持ち
妊娠が判明してから、高橋さんがぐっと家事を率先してくれるようになりました。それまでも全然やってくれていたのですが、私の負担が少しでも軽くなるように、作り置きをしてくれていたり、一人で買い物に行くときは「ついでに何か買っておくものある?」と聞いてくれました。
また、私は電車通勤だったのですが、体調が悪い時は高橋さんが車で迎えに来てくれることもありました。最初は、高橋さんも働いているし申し訳ないな、という気持ちがあったのですが、高橋さんは嫌な顔一つせず、私がヘルプの連絡をするとすぐに迎えに来てくれて、これはすごく有難かったです。
これ以上はないんじゃないかと思うくらい、とても協力的でした。けれど、どこか頭の片隅で「君はいいね、何も苦労が無くて」と思っていました。もともと里帰り出産の予定だったので、貴重な新生児期間は私が独り占めしてやる、名前も(一応)一緒に考えるけど最終的には私が決めてやる、苦労した分私が良いところどりしてやるんだと思いながら心の平静を保っていたような気がします。今思えば意地悪ですが、私が報われて当然だと思いたかったくらい、辛かったです。
つわりの終わり
つわりは大体5週目(2ヶ月)くらいから17週目(5ヶ月)くらいまで続きました。ピークは4ヶ月頃だったと思います。約4ヶ月程苦しんだわけですが、私はまだ軽い方だったものの、食べたくないのに食べないと辛い、何しても気持ち悪いという状況がずっと続くのは本当に辛かったです。
毎日ではなかったですが吐くこともあったので、それもきつかったです。高橋さんの前で吐いている姿を見せるのはなんとなく嫌だったのですが、そんなことも言ってられない!という感じで、目の前で吐いてしまうこともありました。
ここでだから書けますが、こんなに苦しいなら子どもなんて授からない方が良かった……と思うことも正直ありました。けれど、私よりもつわりが重い人はたくさんいて、頑張っているんだ、と思うと少し踏ん張れました。
つわりもいつの間にか終わり、妊娠5ヶ月以降は普段通りに過ごすことができるようになったのですが、その頃にはお腹が大きくなってきているので別の苦労もありました。
コミュニケーションを大事に
これまでの記事でも何度も書いていますが、妊娠・出産・子育ては女性の負担がかなり大きいです。ぜひ、男性は体調をいたわってあげて欲しいと思います。
女性側も、体調が辛いときなどは「なんでこうしてくれないの?」「言われないとわからないの?」と不満に思うこともあるのではないでしょうか。けれど、何事も当事者にならないとわからないことはあります。友情結婚だからこそ、機微に気付きにくいということもあると思います。なるべく口に出して、「こうして欲しい」「何をしたらいい?」と伝えられた方がお互いのためになるのではないかと思います。