Vol. 13

友情結婚の子育て

投稿日

2022.11.11

こんにちは。カラーズに入会し、友情結婚(成婚退会)しました、佐藤です。

子どもが産まれ、三人での生活が始まった私と高橋さんですが、正直出産までは「友情結婚だから」という特別なことは多くなかったように思います。どちらかというと子育てをしている中で、今回ご紹介する友情結婚ならではのルール決めや生活スタイルが出来上がっていきました。
あくまで私と高橋さんの場合であり、個人差があることと思いますが、参考になれば幸いです。

目次

子どもへの授乳

出産後、母乳の出がかなり良かったことから、ほぼ母乳で育てました。ただ、私が急に不在になったときや災害時などにも備えて、一日一回は哺乳瓶でミルクを与えるようにしていました。
今思えば、友情結婚だからミルクがいい…と考えたことは一度もありません。とはいえ母乳育児にこだわりがあったわけでもなく、経済的にも負担が少ないし、哺乳瓶などを洗ったりする手間もないし、母乳が出すぎているくらいだったので、自然と母乳育児になっていたというくらいです。
高橋さんには「あなたの目の前でも普通に授乳をするから、気にせずに過ごしてね」と伝えていました。授乳は生後間もない頃は頻繁にしなければいけませんし、その度に部屋を移動したり、服で隠したり、という手間が嫌だと思ったからです。また、私はしばらく里帰りで実家にいたので、高橋さんが来た際、授乳をしているときに隠していると怪しまれるのでは?と思ったのも理由一つです。
ただ単に胸を見られるのは嫌ですが、授乳は意図が違うので、不思議と嫌な気持ちはありませんでした。高橋さんも気にせずにとは言われたものの、目の前でまじまじと見るわけではなかったので、その距離感も良かったのかもしれません。
例えば動物の授乳シーンって、特に性的な感じはないですよね。私にとっては同じ感覚で、子どもに栄養を与えなければ、という生物学的使命感(?)しかなかったので、胸を見られて恥ずかしい、嫌だ、と思うことがありませんでした。

子どもと寝るとき

もともと私と高橋さんの寝室は別でした。子どもが生まれてからは、夜間授乳もあって私と子どもは一緒で、高橋さんは別部屋で寝ていました。私は育児休暇を取っていましたが、高橋さんは仕事があったので、あまり睡眠に影響しないようにという配慮もありました。
夜間授乳が落ち着いた頃は私も一人でゆっくり寝たいときもあったので、金曜や土曜など週に一回は高橋さんと子どもで寝てもらっていました。
その頃はまだ高橋さんと寝ることができた我が子ですが、今は「ママがいい」と私としか寝てくれません…。

夜泣き対応

よく、赤ちゃんが夜中に泣いたら母親は飛び起きて、父親は気付かず寝ている…なんていう話を聞きますが、実はそういった経験はありません。
前述したとおり、私(+子ども)と高橋さんは別室で寝ているので、夜泣きしていることをそもそも気づけないというのが現状です。
けれど、隣同士の部屋で、かつ夜中のシンとした時間帯だと、壁一枚隔てて泣き声が聞こえることはあるようです。翌朝、高橋さんから「○時くらいに泣いて起きてたね」と言われることもありました。
個人差があることですが、子どもは夜中に泣いて起きたとしても授乳やトントンしたら寝る方だったので、数時間抱っこし続けないといけないとか、泣き止まないという経験がほとんどありません。そういう性質もあってか、「私は毎夜起きて寝不足なのに、あなたはぐっすり寝てていいね!」というトラブルはありませんでした。

お風呂のお手伝い

子どもが自分で歩ける年齢になればいいものの、まだ腰も据わっていなかったり、歩けない時期の赤ちゃんを一人でお風呂にいれるのは大変です。私たちは、どちらかがお風呂に入れて、どちらかがスキンケアをしたり服を着せる係と役割分担していました。
ただ、授乳と違って全裸を見せるのは流石に嫌だったので、お互い裸を見られない・見ないように工夫していました。
大まかな流れとしては、子どもをお風呂に入れた後、脱衣所でバスタオルを敷いたバウンサーに乗せて身体を拭いてあげて、終わったら待機してる相手を呼びます。相手が脱衣所の前まできたら、子どもをバウンサーに残したまま浴室内に戻り、以降の作業は交代するという感じです。バウンサーに乗せているときは落下防止でベルトをしていますし、入れ替わりでドアを開け閉めするので、目を離す時間は数秒くらいです。
このやり方でお互い問題なくスムーズに役割分担が出来ました。

家事育児の負担

私が育児休暇中のときは、家事は私がしていました。高橋さんが夜帰宅してからは、食事後のお皿洗いと、子どものお風呂は高橋さんが担当でした。
休日はほぼ高橋さんが家事をしてくれていました。特に私が授乳で手を離せなかったり、ママの抱っこじゃないと寝ないという時期もあったので、その間にご飯を作ってくれたり、サッと掃除をしてくれていました。
育児休暇が終わり、私が仕事に復帰してからは家事育児の負担は半々になりました。
例えば、私が子どもを保育園に送っている間に、高橋さんは洗濯物と朝ごはんの片付けをしたり、私が夜ご飯を作ったら高橋さんが洗い物をするなど、どちらかに負担が重くならないように気を付けていました。
高橋さんは家事が嫌いな方ではないようで、子どものことも好きなので、割と何でも率先してしてくれます。むしろ私よりもしているかもしれません。一方で周りを見ると、そうではない家庭も少なくはないように思います。職場の同僚(男性)に子どもが産まれたとき、育児どう?と聞くと「平日はなかなか時間が取れないけど、休日は育児手伝ってるよ!」と当事者意識に欠ける発言があったり、年齢が上がるほど「私が帰らないと夫はご飯作れないから…」なんていう会話も聞いたりします。
高橋さんの話をすると「すごい!」「協力的でいいね!」と言われますが、どちらも子どもの親であり平等に働いているので、当然だと(私は)思っています。

産後のトラブル

それほどトラブルが多い方ではなかったのですが、授乳間隔が空いてきたときに乳腺炎になって高熱が出たりしました。また、産後は体質が少し変わったのか、マイナートラブルが増えました。例えば、それまでほとんどなかった排卵痛が起きるようになったり、生理中に脚が痺れるようになったり…。
体調不良の時は、何も隠さず高橋さんに伝えていました。自分だけだったら良いのですが子どもがいるので、自分が無理したら駄目だという気持ちがあり、今体調がこういう状況だから少し休む時間もらっていい?などと相談することもありました。高橋さんは快く家事育児を引き受けてくれ、本当にありがたかったです。
子どもがいなかったときは話しませんでしたが、今は生理の話もします。いつも私が子どもとお風呂に入っているのですが、生理始まったからお風呂入れるの代わってーと言ったりします。逆に高橋さんが体調が悪い時も教えてくれるので、その時は家事の担当を代わったりと、お互いうまくバランスを取っているように思います。

友情結婚でも大丈夫

いかがだったでしょうか。私個人としては、友情結婚であっても何の問題もなく子育てをしていますし、友情結婚であることを忘れてしまうほどです。
友情結婚だからこその子育ての難しさもあるかもしれません。でも、大丈夫です。子育てはできます。たとえパートナーと手を繋いだり、抱き合ったりすることがなくても、子どもの寝顔を見て二人で笑い合ったり、子どもの成長に涙したり、子どもというかけがえのない宝物がパートナーとの絆を強くしてくれると思っています。
今までの人生の中で、私は子育てをしている今が一番幸せです。一人の時間がなかったり、大変なこともあるけれど、やっぱり幸せです。そう思わせてくれる子どもに出会えたこと、高橋さんと結婚できたことに、私はとても感謝しています。

sato
著者:佐藤

10代でノンセクシャルを知り、20代で恋愛結婚はできないと断念。一念発起してカラーズに入会後、友情結婚(成婚退会)しました。人工授精で子どもを授かり、現在は夫の高橋さんと協力しながら子育て真っ最中。元友情結婚活動者、結婚当事者のリアルな姿をお届けします。